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古文書は歴史学における基本史料として、連綿と研究が積み重ねられてきた。
しかし、その基底材たる料紙については、あまり顧みられることがなく、その研究・調査は等閑に付されてきたといっても過言ではない。
近年の研究の進展により料紙の持つ情報が、当該史料の位置付けを左右するほどに重要であることが明らかになってきている。
歴史学・文化財学の最前線に立つ43名の執筆者の知見から、現存資料の歴史的・科学的分析や料紙に残された痕跡、諸史料にみえる表現との対話により、古代から近世における古文書料紙とその機能の変遷を明らかにし、日本史学・文化財学の基盤となる新たな史料学を提示する。
巻末には料紙研究の展開を一望できる文献一覧を附した。
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