島原半島の信仰と歴史

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出版社
西南学院大学博物館
著者名
野藤妙 , 内島美奈子
価格
1,100円(本体1,000円+税)
発行年月
2017年6月
判型
B5変
ISBN
9784905327752

日本史上に刻まれる島原・天草一揆の舞台であり,1792年雲仙普賢の大噴火「島原大変」の大災害を蒙った地・島原半島。これまで注目されていなかった一揆後の松平氏の治世についても焦点をあて,前近代から明治期の口之津港の繁栄まで,島原半島の歴史を文書・絵図を中心とする史料で概観する。

九州のキリスト教シリーズⅤ【2017年春季特別展図録/西南学院大学博物館・年2回刊】

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 戦国時代,島原半島を領有していた有馬氏は,南蛮貿易を行った。そのなかで領主有馬晴信がキリスト教に改宗し,半島にキリスト教が広まる。しかし,禁教の世になると,有馬氏後に島原へ入封した松倉氏はキリスト教弾圧を行った。その弾圧や苛烈な年貢の取り立てなどに対して領民が蜂起し,その後の日本の政治体制に大きな影響を与えることになる,島原・天草一揆が勃発する。

 一揆鎮圧後,江戸幕府は領民の大半がいなくなった島原半島へ様々な藩から移民を募り,統治者として高力氏,松平氏,戸田氏といった譜代大名を入封させる。領地の安寧に向けて政策を行った松平氏であったが,その治世には数々の苦難があった。特に,普賢岳の噴火は未曾有の事態であり,多くの人命が失われ藩の財政は困難を極めた。

 幕末になると,異国船来航の増加により国内外が騒然とする。島原藩をとりまく情勢も変化し,「開国」,そして大政奉還を迎える。明治時代になると,島原は長崎県に併合され,口之津は海外に開かれた港として再び繁栄した。

 本書では,主として前近代の島原を取り上げ,第1部では日本キリスト教史において重要な島原・天草一揆を,第2部では島原藩で最も長く続いた深溝松平氏を中心に,島原半島の信仰と歴史を概観する。

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