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古くから長崎と上海は東シナ海を挟んだ
海のゴールデン・ルートだった。
帝国主義の時代、欧米の列強は中国を蚕食し、
各地に治外法権の租界を形成した。
上海の共同租界の一角に作られた日本人街は
10万人を超える人々が活動し、その多くが長崎人だった。
さびれた寒村から一気に東洋一の大都市へと変貌した
上海は、「魔都」と呼ばれる繁栄と貧困、歓楽と犯罪、
多くの矛盾を抱えた植民地の象徴でもあった。
多くの日本人が進出し、日本人街が形成され、
栄華を極めるかに見えた裏で、反日の狼煙があがる。
やがて、居留民保護のため陸戦隊を上陸させた日本軍と
共同租界の周辺で武力衝突が発生(第一次上海事変)、
その後、37年の盧溝橋事件を期に本格的な日中戦争に突入、
日本軍は上海を占領する。
しかし、太平洋戦争の敗北によって、日本人街は崩壊する。
引揚げは満州とは異なり悲惨なものではなかったが……。
本書は、上海の日本人街の歩みを長崎人の関わりを通して描く、
日中関係史の側面史である。図版多数収載!
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