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日中両国でいまなお平行線をたどる雲岡石窟の編年説に挑む!!
敦煌・龍門とならび中国三大石窟の一つである雲岡石窟。京都大学人文科学研究所の前身である東方文化研究所の水野清一・長廣敏雄は、日中両国が戦火を交える最中、世界に前例のない石窟の悉皆調査に踏み出した――人文研に蔵する膨大な資料と写真群を整理してきた著者が、日中間でいまなお平行線をたどる雲岡の編年説に挑む! 200点を超える貴重な図版を収録。
【目 次】
はじめに
第一章 雲岡石窟をめぐる歴史
第一節 石窟前史 / 第二節 文献にみえる北魏の石窟寺 / 第三節 碑文にみえる復興事業 / 第四節 発見と調査
第二章 雲岡石窟は如何にして造られたのか
第一節 石窟の源流をたどる / 第二節 従来の年代観と新しい編年案 / 第三節 未曾有の大工事
第三章 大仏窟の成立
第一節 巨石仏の造像――前1期 / 第二節 未完の大仏窟――前2期 / 第三節 中央丘陵に広がる大仏窟――前3期 / 第四節 雲岡前期の彫像 / 第五節 大仏と皇帝
第四章 仏殿窟の成立
第一節 双窟の出現――中1期 / 第二節 馮太后の顕彰事業 / 第三節 民間の造像――太和七年龕
第五章 中国式木造建築をかたどった石窟
第一節 仏殿窟の完成――中2期 / 第二節 双窟と「二聖」 / 第三節 変容する仏殿窟――中3期 / 第四節 塔廟窟と漢式服制の成立
第六章 雲岡石窟その後
第一節 洛陽遷都後の中小窟――雲岡後期 / 第二節 隋唐時代の仏三尊像 / 第三節 遼金時代における石窟寺の復興
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