残雪

残雪

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出版社
ふらんす堂
著者名
佐保光俊
価格
2,860円(本体2,600円+税)
発行年月
2017年5月
判型
B6
ISBN
9784781409702

◆第二句集

残雪や生木を切つて杖にして



縦走を終え、すっかり春らしくなった集落の外れで、残雪の山を見上げながら酌む酒は格別である。縦走の疲れと山の話に酔いは回り、夜は更けてゆく。

(あとがきより)



◆自選十句

鳥声を聞き分けてゐる弥生かな

大松のゆつくり揺れて春の山

よき声の鳥の来てゐる朝曇

花合歓の下より山へ道のあり

夏の雲形くづさず通りけり

青嵐鴉はげしく闘へる

白萩に近づいて来る人の声

けふよりの十一月の文机

うねりあるところは青く冬の海

一本の道の通へる冬菜畑

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