取り寄せ不可
「あなたはいったい何者なの?」
「君の夫――そして主人だ」
“君は僕のもの。僕の島へ来て妻となる。髪に花、首には宝石”
ギリシア富豪レオンの言葉が、いま現実になろうとしている。
9日前、看護師のタラは患者のレオンにいきなり唇を奪われた。
ふたたび唇を奪われた夜、タラは我知らず結婚を承諾していた。
しかしほどなく、巧みな口づけと愛撫の呪縛が解けると、
タラは恥ずかしさで死にたくなった。彼女には婚約者がいた。
レオンを避け続け、予定どおり結婚の日を迎えたタラだったが、
何者かに拉致され、抵抗も空しくギリシア行きの船に乗せられた。
いまだ花嫁姿のまま、レオンへの憎悪を胸にたぎらせながら。
結婚式の直前にさらわれ、囚われ、ウエディングドレスを海に捨てられて……。無力なヒロインとザ・暴君ヒーローが織りなす怒濤の愛憎劇。1980年に書かれた幻の名作、満を持しての初邦訳です!
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