生きられた〈私〉をもとめて

心の科学のための哲学入門

生きられた〈私〉をもとめて

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出版社
北大路書房
著者名
田中彰吾
価格
2,530円(本体2,300円+税)
発行年月
2017年5月
判型
B6
ISBN
9784762829659

身体のない自己というものを考えることはできるだろうか? 意識は,脳の活動から生じるのではないのか? ミニマル・セルフの成立にとって他者は不必要か? 



現象学的な立場から,アイデンティティを「私が私であること」と理解し,根源的な場面まで遡ってその根拠を考える。ラバーハンド・イリュージョン,離人症,ブレイン・マシン・インタフェース,心の理論など,心の科学がもたらした多様な知見を織り交ぜ,時には読者の常識を揺さぶりながら,「自己とは何か」をめぐる思考実験の旅へと誘う。



◆推薦のことば

すべての外皮を剥ぎ取った

根源の自己を開示。

表層的なアイデンティティ論を乗り越えた

果敢な哲学の挑戦。

信原 幸弘(東京大学大学院総合文化研究科教授)





◆主なもくじ

 序文 自己アイデンティティをとらえなおす



【第1部 自己の身体性】

第1章 身体と物体

第2章 自己の身体と他者の身体

第3章 鏡に映る身体

●問いと考察

Q 1-1 身体のない自己というものを考えることはできるだろうか?

Q 1-2 身体を部分的に失うと、自己には何が起きるのだろうか?

Q 1-3 死ぬことで身体が失われると、自己はどうなるのだろうか?



【第2部 意識と脳】

第4章 意識・夢・現実

第5章 脳と機械を接続する

第6章 共感覚

●問いと考察

Q 2-1 意識は、脳の活動から生じるのではないのか?

Q 2-2 心は脳に宿っているのではないのか?



【第3部 他者の心】

第7章 問題としての他者

第8章 心の科学と他者問題

第9章 他者理解を身体化する

●問いと考察

Q 3-1 他者理解の発達的な起源はどのようなものだろうか?

Q 3-2 ミニマル・セルフの成立にとって他者は不必要か?

Q 3-3 他者と出会うことで自己はどのように変化するのか?

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