1~2日で出荷、新刊の場合、発売日以降のお届けになります
形をなしている文章においても、走り書きのメモにおいても、アルベルト・ジャコメッティは、その造型作品において様式を目ざしたりしてはいないのと同様に、文体というものを目ざしたりしてはいない。彼がしようとしているのはただ、何かをとらえること、言うべきことをつかむことだけだ。今、死の暗いサロンの高い暖炉の上に身を置いて、頭も体もないジャコメッティは、ここに集められた文章と対話を通して語っている。渦をまいて燃える火であることをやめない彼の言葉を。
――ミシェル・レリス
この本を開いて現れる頁のどの片隅においても、アルベルト・ジャコメッティの作品と生をつかさどっていった三つの主な欲動の競合と連動とが疑う余地なく見えてくる。この彫刻家のエネルギーと輝きが、それらの欲動を突き動かし、引っぱり、方向を与え、明確な形を与える。三つの、そのひとつひとつが全きものである源。幼年期、女性、そして死。決してひとつに結ばれたことはなく、決して本当にはばらばらにほどかれたこともない……。書かれた文の一つ一つに、空虚の存在が緊張を、息を、絶えず疑いを忘れぬ力を、そして無限に開かれてゆくその動きを与えている。
――ジャック・デュパン
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。