最後のヴァイキング

最後のヴァイキング

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出版社
国書刊行会
著者名
スティーブン・R・バウン , 小林政子
価格
3,850円(本体3,500円+税)
発行年月
2017年5月
判型
A5
ISBN
9784336061515

人類初、南極点へ到達した男。20世紀初頭、不可能と思える行動力と強靱な精神力で、最後の秘境に挑み続けた探検家がいた。そして借金地獄、悲恋、失踪・・・。これほど比類なき、力強い人間が存在したことを読者は知る!
19世紀末から20世紀初頭にかけての約30年間に世界初の北西航路横断航海、犬ゾリとスキーを使っての南極点到達、そして北極横断飛行などの快挙を遂げた不世出の探検家アムンセン。その偉業と失敗、交友関係、世間の誤解と汚名、借金、そして成就しない恋愛など影の部分にも光をあてて人物像を浮き彫りにする。南極点到達のプロセスにおいては、当時、彼以外には誰も不可能だったと思えるほどの冷静で緻密な判断と準備を整え、それを怠りなく実行に移すひとりの人間の力強さが描かれる。著者スティーブン・バウンは、アムンセンの名誉回復とともに、大がかりな地理的探検がもはや昔話になった現代の読者に彼の業績を紹介したいという思いがあり、それに成功している。バウンが描くアムンセンは複雑で引き込まれるほど魅力的だ。死の危険の中で仲間を導き、その後、熱狂的な聴衆に向かって自嘲気味に語りかける。バウンは『ニューヨークタイムズ』に数えきれないほど掲載されたアムンセン関連記事を見直し、また多くの研究資料、本人や仲間たちの日記や掲載雑誌などを材料に、複雑で、時に気難しく、それでいて輝かしい、いまだ知られざる素顔を見事に描き切った。

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