取り寄せ不可
植物になら、惜しみなく与えられるのに。
花と緑を偏愛し、生身の女性と深い関係を築けない、帰国子女の編集者。
異端者は幸せになれるのか。幸せにできるのか。
著者会心の感動作。
男は必ず間違える。
知っている女の声が頭で響く。誰が言っていたんだっけ。思いだせない。思いだせないけれど、頭の片隅で思う。
女は花なのかもしれない。愛でられたいという本能だけで咲く花。
これは謎かけなのだろうか。僕は答えをださなくてはいけないのだろうか。
(本文より)
【著者プロフィール】
一九七九年、北海道江別市生まれ。立命館大学文学部卒業。二〇〇八年、「魚」で第二一回小説すばる新人賞受賞。受賞後「魚神」と改題。〇九年、「魚神」で第三七回泉鏡花文学賞受賞。一三年、「あとかた」で第二〇回島清恋愛文学賞受賞、第一五〇回直木賞候補。一四年、「男ともだち」で第一五一回直木賞候補、一五年、「男ともだち」で第三六回吉川英治文学新人賞候補。他の著書に『桜の首飾り』『おとぎのかけら 新釈西洋童話集』『からまる』『あやかし草子』『眠りの庭』『森の家』『西洋菓子店プティ・フール』『夜に啼く鳥は』など。
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