博物学と先端科学の架け橋
九州の直方隕石は、落下が目撃され、現代まで破片が保存されている世界最古の隕石だ。その石が世界最古の隕石と認められたのは、落下から220年後である。ヨーロッパで隕石が地球外から来たことが科学者に受け入れられたのは、18世紀末から19世紀初めのことで、以後、本格的な収集・保存が行なわれるようになる。本書は、隕石の基礎知識から、発見の歴史、宇宙化学(太陽系の形成条件、天体の地質進化の機構、地球上の生命出現の背景状況を解明する試み)の現在までを詳細に解説しており、隕石研究の現在の状況を知ることができる。
パリ国立自然史博物館の隕石研究者である著者が、私たちをマクロとミクロが行き交う世界へと誘う。解説では、国立科学博物館の米田成一氏による、日本の隕石についての補足説明がある。
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