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前2〓3世紀、主にローマを拠点としながら、古典ギリシア語を用いて著述活動に専念した人物による本書は、獣・魚・鳥はもとより、爬虫類・両生類から虫・植物、果ては未確認動物に至るまで、ありとあらゆる生物にまつわるきわめて多彩なエピソードを800話近くも集めたもの。動物たちのさまざまな生態を活写して、純粋な驚きや知的関心の対象とするだけでなく、理性なき彼らが示す美徳や悪徳などの特性にも注意を促すことで、理性を備えたわれわれ人間にとっての教訓や反省の材料に供することが企図されている。後代のシートンらによる動物文学の系譜にも位置づけられる。原書17巻を2冊に編み、第1分冊には9巻までを収める。本邦初訳。
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