取り寄せ不可
「生命あるものを研究するには、生命と関りあわねばならぬ。……生命は生命あるものとしてわれわれの眼の前にある。……学問というものは、問うということの目覚めと共に、生命のまっただなかで始まったものなのである。したがって学問が生命から跳び出すありさまは、眠りからの目覚めに似ている。……生命それ自身は決して死なない。死ぬのはただ、個々の生きものだけである。個体の死は、生命を区分し、更新する。死ぬということは転化を可能にするという意味をもっている。死は生の反対ではなくて、生殖および出生に対立するものである。出生と死とはあたかも生命の表裏両面といった関係にあるのであって、論理的に互いに排除しあう反対命題ではない。生命とは出生と死である。このような生命が、われわれの真のテーマである。」(本書序より)
本書の仏訳(フーコー、ロシェによる)の序文においてアンリ・エーは、「ここに力説しようとしているのは、主体の存在の構造的発展のうちに、つまり我と我身に自己を反映させることによってはじめて世界に開かれる主体の峻烈な実存の弁証法のうちに、主体の自己自身との葛藤の意味を包摂、把握しようとする方向」なのだ、と述べている。ゲシュタルトクライス、生物学的行為の自己創造の円環性、円環形態の構造(ゲシュタルトクライス)、それは実験室、臨床、理論的思索のいずれから先に生れたとも言いえない、燃えるような生命の思想なのである。
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