島津忠夫著作集 別巻 3

『源氏物語』放談

島津忠夫著作集

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出版社
和泉書院
著者名
島津忠夫
価格
4,070円(本体3,700円+税)
発行年月
2017年4月
判型
A5
ISBN
9784757608351

『源氏物語』五十四帖は、一息に書かれたものではない。
複雑な成立事情を持っていることはよく知られている。短編、中編として書かれていたものを途中から長編に組み入れたために、始めの方の巻々には、特に問題が多く、論争の種となっていた。名古屋の「源氏の会」で、四十五年間にわたって読み込み、考え抜き、講義して来た著者が、いまその真相に迫ろうとする。紫式部の庖厨には、何があったか、その執筆の環境はということに思いを馳せ、一貫して「伏線」と「芽」という視点を通して解明しようとする。
紫式部の周辺には、すでに物語の書ける女房もいくらもいた。いくつかの巻は、紫式部工房での競作に成るのではないか? かつて盛んであったが、いまは下火になっている成立論の論議に、あえて挑戦する。
七十年来、日本文学の研究に広く深く関わって来た著者が、最後に世に問う!

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