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チェーザレ・リーパの寓意表象の集大成『イコノロジーア』は、一七世紀以降の芸術、とくに美術に大きな影響を及ぼした。たとえば、ヨハネス・フェルメールの最晩年の作品《信仰の寓意》は、ディルク・ピーテレスゾーン・ペルスが編纂し、一六四四年にアムステルダムスで刊行した、チェーザレ・リーパ『イコノロジーア』のオランダ語版における〈信仰〉の記述に依拠している。「〈信仰〉はまた、座っており、きわめて注意深く見える女性によって表わされる。彼女は右手に聖杯をもち、左手は一冊の本の上に置いており、この本は、キリストを意味する堅固な隅石の上にある。彼女は両足の下に世界を踏みつけている。彼女は上着の下に、深紅の衣服をまとっている。その隅石の下には、押しつぶされた蛇が横たわり、そして〈死〉が折れた矢をたずさえている。そこには、原罪を引き起こした林檎が置かれている」。フェルメールの絵画のタイトルに登場している「寓意」という観念は、チェーザレ・リーパの『イコノロジーア』が、この「寓意の時代」を表現する、ひとつの「寓意」であった。
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