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本書は、東南アジア諸国連合(ASEAN)が推進する「ASEAN 共同体」とは何かを紹介し、ASEAN 共同体の名のもとになされている協力の実態と課題を分析するものである。ASEAN 共同体は、ASEAN 政治安全保障共同体(APSC)と ASEAN 経済共同体(AEC)、ASEAN 社会文化共同体(ASCC)の三つの柱から構成される。本書の分析は、ASEAN 共同体を構成する三つの柱に等しく重きをおいている。経済統合への関心の高まりから、ASEAN 共同体といえば AECのことを指すと認識されがちであるが、ASEAN 共同体の全体像をとらえるうえで、APSC や ASCC における取組みも無視できないからである。ASEAN 共同体は2003年にその構築をめざすことが合意され、当初の計画通り、2015年にその設立が宣言された。しかし、2025年までの行動計画も示されたことから、2015年は共同体構築に向けたひとつの「通過点」ととらえられる。ASEAN諸国は APSC、AEC、ASCC の構築という目標を掲げて、具体的にどのような協力を進めようとしてきたのか、またその協力はどの程度進み、残された課題は何なのか。2015年をひとつの節目として、本書の各章はこれらの問いに応えようとするものである。
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