零戦パイロットからの遺言

世の中への扉

零戦パイロットからの遺言

取り寄せ不可

出版社
講談社
著者名
半田滋
価格
1,320円(本体1,200円+税)
発行年月
2016年9月
判型
B6
ISBN
9784062870221

2016年5月3日、憲法記念日に永眠した元零戦パイロットの原田要さん。過去の大戦で三度、命を失いかけながら生き残った原田氏は、講演で「私は戦争を憎む」と伝えてきました。「最後に若い世代に」と、原田さんが命がけで振り絞ったラストインタビューをまとめたのが本書です。安全保障関連法が成立し、平和憲法の改正が現実のものとして語られる今だからこそ、口先の「反戦」ではなく、むき出しの戦争を届けます。


はじめに

原田要さんが太平洋戦争中に出撃した戦闘地域

【第一章 やんちゃだった子ども時代】
日露戦争に従軍した人たちの話/祖父に連れていかれた飛行機見物/名門・長野中学校から海軍志望

【第二章 大空へのあこがれ】
うんざりした体罰/「やっぱりパイロットになりたい」/パイロットをあきらめた瞬間/操縦練習生をトップで卒業

【第三章 最初に向かった戦場】
爆弾の真下にいる見えない人々/アメリカの民間船舶を爆撃

【第四章 開戦のきっかけ~真珠湾攻撃~】
零戦に恋をした/飛べ! 宇宙まで/ひそやかな出航/「なぜ、自分が外されるのですか!」/味方を見殺しにする戦争

【第五章 アジア南方での戦い】
セイロン島での空中戦/敵のパイロットの表情を見て……/死を覚悟して思い浮かべた母の顔

【第六章 ミッドウェー海戦で見えた敗北】
居酒屋の女将さんまで知っている“作戦”/大ウソがまかりとおるのが戦争/修理しながら航行していた空母/爆弾か? 魚雷か? 命令が二転三転/燃え上がった飛龍/波間から聞こえてくる叫び声/戦争ほどむごたらしいものはない

【第七章 「海軍機の墓場」ガダルカナルからの脱出】
パイロットたちが軟禁された理由/真っ赤に染まった操縦席/船内にあった煙草と乾パン/飢えて死んでいく兵士たち/「私は捕虜じゃないのか?」/歴史を正しく伝えてほしい

【第八章 敗色濃厚な日本で】
教え子は「海軍特攻隊第一号」/グライダーで台湾上陸作戦/飛行機で死ぬか、海中で死ぬか/松の木の油を燃料に/北の地で受けた敵機来襲

【第九章 終戦から始まった苦悩】
殺伐とした部隊に流れた歌声/冷たくなった国民の目/「負けたのは人じゃない、日本という国なんだ」/繰り返し見た悪夢

【第十章 終わらない戦争】
未来を生きる子どもたちのために/撃墜した“敵”との再会/イギリスではたした、園児たちとの約束/あまりにも小さく、穏やかなミッドウェー

おわりに

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