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ディルタイ(1833-1911)は、「あらゆる真の哲学の華と目標は、最も広い意味での教育学、人間の陶冶論である」「現代の批判的な立場での哲学者の最後の言葉は、教育学である。というのも、あらゆる思考は行為のためだからである」と考えていた。その彼の精神科学によれば、人間が何かを学習するというのは、「抵抗経験」を軸にして「生の範疇」を通り抜けていくような仕方で「生の自己分節化」を生じさせることではないかと考えられる。さらに彼の「体験=表現=理解」の解釈学的循環の構造は、アクティブラーニングの成立要件そのものではないかとも考えられる。そのように考えれば、アクティブラーニングの理論と実践は今日において突如として現れたのではなく、理論的にも実践的にも、遅くともディルタイの時代から模索され続けているのはたしかである。これからの教育実践を真に実り豊かなものにしていくためにはディルタイの考え方に基づいたらよいのではないかということから発した本書の旅は、奇しくも同時にアクティブラーニングの一つの源流をたどる旅でもあった。
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