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江戸時代末期,越後の片隅に生きた良寛は,自由に生きるとはどういうことかを詩歌や書で深く語りかける。越後の出雲崎で旧家の長男として生まれたが,一八歳で剃髪して良寛と名のった。後に玉島円通寺の国仙について徳度,彼に随行して修業に励み,国仙の入寂後は諸国を行脚し,四〇を過ぎてから越後に帰った。彼は僧でありながら寺を持たず,名利にとらわれず人と自然をこよなく愛して自然に溶け込み,七四歳まで生き抜いた。本書は,今なお多くの人たちから慕われている「良寛さま」の実像と思想を,浮き彫りにした力作である。
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