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奇跡的に生還した元少年特攻隊員が南海の空に散っていった戦友への鎮魂の思いを込めて、あの戦争の現場で何があったのかを語り尽くす。
長期間にわたる聞き取りを行ったジャーナリストと法律家によって読みやすくまとめられている。
大舘和夫は、予科練からゼロ戦搭乗員となり、台湾沖航空戦、レイテ沖海戦に参加。17歳で特攻隊員を「志願」。台湾の基地から7回出撃するも敵機動部隊に遭遇せず、8月15日の最後の出撃直前、玉音放送により奇跡的に生還。戦後、警視庁警察官となり、名刑事として数々の難事件を解決、1983年警視正で退官。幼少時から剣道に励み、剣道教士7段。30年以上にわたり少年剣道の指導を続けている。
「南十字星の夜、私たちは、自分の命を差し出すか拒否するかを問われた。しかし、軍人として拒否する勇気など普通ありはしない。『異議のある者は申し出よ』と言われても、とても言える雰囲気ではなかった。志願という体裁をとっても強制するのと同じだった。あの夜の〝志願要請〟について語るのは、今となっては私ぐらいかもしれないが、あのようなやり方は、いまでも疑問に思っている。」
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