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祖父から孫へ、そしてその孫へと、語り継がれた一族の/家族の物語(ファミリー・ストーリー)。その「終わり」に立ちあったのは、幼いひとりの男の子だった――
現代ハンガリー文学を牽引する作家ナーダシュ・ペーテルが、自らの出自であるユダヤというモチーフにとりくんだ中編小説。幼い子どもの視点からの、ウェルメイドとはとても言えないその語りは、共産主義体制下で物語を語りうるかという課題も想起させながら、記憶や伝説、そして物語を行きつ戻りつし、たゆたう。
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