取り寄せ不可
母の愛、生と死を詩的に語る感動物語
イニスコール島の村には、古くから、ある言い伝えがあった。一人の女が産んだ十三番目の子は、その十三回目の誕生日に、いけにえとして暗黒の神ドンドにささげなくてはならない。その子の命と引き替えに、村は十三年の繁栄が約束される、というのだ。
明日は、十三番目の子として生まれた娘ダーラの、十三歳の誕生日。
この世で過ごす最後の夜。ダーラの前に、クロウタドリに姿を変えた空の神ルグが現れ、母メブの家に連れていかれる。そこで知った衝撃の真実とは――。
家族の苦しみと悲しみ、深い愛と絆を描く感動の物語は、淡々とした筆致で語られ、抑えた色調の美しい絵が、それに寄り添う。
著者のシヴォーン・ダウドは、大学卒業後、国際ペンクラブに所属し、作家の言論や表現の自由を守る活動家として世界各地を飛び回りながら、自分でも本を書き始めたが、二〇〇七年、四十七歳の若さで他界。本書は、ダウドが生前に完成させていた作品のうちの、最後の未発表作品となる。
【編集担当からのおすすめ情報】
作者のシヴォーン・ダウドは、カーネギー賞、ガーディアン賞、コスタ賞など、いろいろな児童文学の賞にノミネートされる実力派です。2007年に若くして病死し、本作品は遺稿となります。発売以来、その美しさとすばらしさで話題になり、ドイツで毎年発表される「ホワイト・レーベン」の児童書リスト(イギリスのベスト5)にも選ばれている一冊です。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。