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本書の初版は,統計モデルのデータへの当てはめに焦点を絞った記述で好評をもって迎えられた。この第2版はさらに記述が丁寧になっての再登場である。
基本である統計的概念の概観,中心値や散らばり度のRでの取り扱い,回帰・分散分析の統一的な取り扱い,計数データ・比率データ等も扱うための一般化線形モデルの当てはめ方と出力の解釈の仕方,それらは具体例を通してのモデル単純化のモデルを与えていると言っても過言ではない。その合間あいまに差し込まれる教訓には,統計処理のまったくの初心者が現場で直面するであろう,
いろいろな障害を避けるための指針に溢れている。
第2版は初版に比べて3割程度の改訂であるが,簡単にその特徴を挙げると,
・多色刷りとなり,モデル当てはめなどの説明が丁寧になった。
・Rの関数の解説やオプションの与え方などが,必要かつ適切な各章に分散されて配置されることになった。
・付録が全面的に書き換えられ,初心者向けのRへの易しい入門となった,
ことなどであろう。
本書は大学初年度次年度向けの教科書として意図されているが,統計学の理論面に執着することのない記述なので,実地に統計を使わざるを得ない初心者には,適切な独習書であるとも言えるだろう。
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