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【読者対象】
主にゲームの制作に興味を持ち,特定のソフトウェアやツールの操作ではなく,コンテンツを構成する要素技術に興味を持ち,発展させようとする学生
【書籍の特徴】
著者らは,4年制大学において体系的な「インタラクティブゲーム制作の実践教育」カリキュラムを構築し,文部科学省現代GPや情報処理学会優秀教育章,優秀教材賞,関東工学教育協会優秀教材賞などを受賞しました.本書はその根幹を形成した考え方を具現化した書籍です.近年では,3DCGソフトやゲームエンジンの性能向上に伴い,基本無料で高性能なソフトウェアを誰もが利用できる環境が整いました.それに伴い,特定のソフトウェアを操作するためのマニュアル本も多く出版されております.本書では,ソフトウェアによらない,CGやゲーム制作における,普遍的な制作技術やソフトウェアの中で動く基盤技術を理解するための書籍です.本書の内容を理解し,既存のソフトウェアでは実現不可能なCG表現やゲーム表現にチャレンジし,この分野をさらに発展させる人材の育成を目指し,その入り口になるような位置づけとして執筆しています.
【各章について】
第1章では現在までに至るゲームの進化と発展に触れながら,プラットフォームが多様化し,プレイヤーの遊び方が変化してきた現状について俯瞰します.第2章では,ゲームを開発するにあたり基盤的な考え方となる「遊び」について言及しつつ,人を楽しませるゲームの企画についての根幹について述べていきます.第3章では主にゲームのプラットフォームとなるハードウェアについて,第4章ではゲームを開発するための開発環境とプログラミング言語,ゲームエンジンについて述べています.第5章ではゲーム開発を行う際の開発工程や体制について述べています.第6章から第10章は,CGやゲーム制作において必要となるプログラミングの知識として,並列処理やAI,シェーダ,サウンドなどについて,章ごとに解説しています.第11章では,それまでの内容をもとにゲーム開発を実践する際に生じる課題について紹介し,コンテンツを完成させるための基盤的な知識について,事例を紹介しています.
【著者からのメッセージ】
著者たちはコンテンツの高度化のために,制作技術の教育と研究開発に取り組んできました.現在は便利なツールが増え,コンテンツを作ることは容易になってきました.一方で,この便利なツールをさらに便利にしたり,さらに高度な表現を容易に実現したりするためには,その技術の根幹を理解する必要があります.発展する制作技術の利用者ではなく,制作技術を発展させる研究開発を担える人材を育成することを目指していきます.本書をきっかけにそのような目的を持ち,さらなる専門書を手に取る人が増えることを期待します.
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