取り寄せ不可
この本は、内戦と内戦にまつわる不安から解放されたスリランカについて、とくに経済について理解していただくためにつくりました。なぜ経済かというと、内戦終結後のスリランカ中央銀行が発表する数字は、私の知っているスリランカとはちがう国なのではないかと疑うレベルのものだったからです。内戦が終了したスリランカで一体何がおこったのでしょうか。また、内戦後のスリランカは、これまでスリランカを知らなかった人たちからも関心をもたれるようになってきたようにも感じていました。スリランカは人口約2000万人、北海道ほどの小さな国ですが、多様性に富んでいます。経済についても同様です。熾烈な価格競争のなかでスリランカのような資源のない国がどうやって生き残っているのか、人的資源は優れているらしいけれども、労働市場や労使関係はどうなっているのか、内戦の原因となった民族問題はどうなっているのかなど、この本がスリランカを知るうえでのひとつのきっかけになってくれればうれしいです。
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