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子供たちが「いのち」の大切さ、野生動物の本当の
姿を考えるきっかけになればいい。
飛べなくなった白鳥に寄り添ったフォト・ドキュメント!
オールカラー!
北海道・遠別は日本海側に面している町。
米がとれる最北の地として知られている。
泊さんは農業をしながら野生動物の撮影を
40 年以上にわたって続けている。
泊さんがその白鳥に出会ったのは2015 年春。
この時期に白鳥がここにいるのはおかしい。
やはり白鳥の羽は折れていました。
泊さんはすぐに「ハク」と名付けました。
ハクは泊さんの姿を見ると警戒してすぐに離れていきます。
泊さんはハクから少し距離を置いて見守るように
撮影を続けました。
ハクも泊さんを気にすることなく草を食べたり、
昼寝をしたりするようになりました。
それでも警戒は怠りません。
飛ぶことができないため警戒心は強い。
ハクの姿が見えないと泊さんは周辺を探しました。
ハクは周囲の様子を探るように場所を変えます。
飛べないハクは一日に何キロも歩くのです。
夜間に川を下って海に出て、海岸線をさかのぼって
次の川に行きます。生きるためには、
エサになる草があるか安全な場所かということを
探るのです。どこに行くのかは分かりません。
他の動物に襲われる可能性もあるのです。
ハクを見つけることができないこともあります。
それでも泊さんは川を一本ずつさかのぼって
ハクを探し続けたのでした……。
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