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後妻の女たちを、誰が非難できるだろうか
黒川博行さんのベストセラー小説『後妻業』や、その映画化『後妻業の女』が話題となっている。「後妻」には、そこで描かれているような、財産を狙って金持ちの老人を狙う「負のイメージ」が付きまとう。
しかし現実に目を向ければ、超高齢化社会を迎え、健康な老人たちが増えている今、生活の安寧を求めて「後妻という生き方」を選択する女性もまた増えるのは当たり前だろう。
著者・工藤美代子さんは、後妻となった女性たちに丹念に話を聞き、その美しさも醜さも汚さも清らかさも、すべてを『後妻白書』に綴った。後妻たちが語る赤裸々な言葉からは、彼女たちの力強さやたくましさ、したたかさが感じられるはずだ。
そして工藤さんは綴る。
<断捨離が流行り、終活という言葉が世を席捲しているが、その前に、今、このときをより豊かに暮らしたいと望む女性がいて、愛情も物質も地位も名誉も欲しがったとしても、誰が非難出来るだろうか>
高齢になり人生の最後を見詰めた時に、後妻という生き方を選んだのはなぜか。恋愛も結婚も性生活も美しさも諦めない彼女たちの生き方に、ノンフィクション作家が迫った入魂のノンフィクション。
【編集担当からのおすすめ情報】
発売から2か月あまり、後妻のイメージを一変するような後妻さんたちの魅力的な生き様、高齢男女のセックスのありように、大きな反響を頂いています。
私自身は、著者・工藤さんが「あとがき」に書いた次の言葉がいつまでも心に残っています。
<誰だって、幸せを求めて生きている。熟女と呼ばれる年代の女性たちだって同じだ。/六十歳の女性が九十歳まで生きるとしたら、まだ今まで生きた時間の半分を、これからも生きるということだ。>
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