恋文の樹

小学館文庫

恋文の樹

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出版社
小学館
著者名
和田はつ子
価格
715円(本体650円+税)
発行年月
2016年2月
判型
文庫
ISBN
9784094062717

桂助を狙う闇の正体とは!シリーズ最新作

桂助の治療所の薬草園を荒らした下手人が遺体で発見された。その男の歯を治療したのは田辺成緒という女医だった。彼女の伯父は志保の父・佐竹道順と一緒に殺害されていた。その時、同席する予定だった桂助が治療で欠席し、一命を取り留めていたために、成緒は桂助を疑っていた。
しかし、成緒のもとに脅迫状が届けられ、飼い猫が殺されていた。
一方、岸田正二郎から、桂助と同じく、育ての親に育てられたのが判明したと告白された。実の父は、牧瀬基良という医師だった。叔母の扶季を訪ねると、彼女は殺害されていた。彼女が遺した血文字から、恋文の束を見つけた二人は、牧瀬と扶季の間に生まれたのが、正二郎だったことがわかった。
その50年前の恋文の入った箱を奪おうとする者がいて、調べると薬草園荒らしをした者と二人に命令した加代と呼ばれる女性だと判る。
調べを進めていくと、事件の背景には医療用の麻酔薬である「通仙散」が絡んでいた。歴史に名高い華岡青洲の麻酔薬を改良して、歯科の医療に使って利益を上げようとしているのだった。
その背後に関わる者と実行犯の、驚くべき正体とは!








【編集担当からのおすすめ情報】
2年ぶりとなるシリーズ最新作は、華岡青洲の流れをくむ麻酔薬が物語のモチーフになっています。桂助は、さまざまな因果と名口中医であるがゆえに、大きな陰謀の渦に巻き込まれていきます。明らかになった闇の正体とどう戦うのか。次回作の活躍が楽しみです。

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