アメリカ合衆国が建国されると、自分たちのつくりだした国がどんな国家なのかを提示するためにも、ナショナル・アイデンティティが新たに構築されなければならなかった。その構築のための視覚的な装置として、絵画や彫刻や建築は非常に重要な役割を果たした。こうしてアメリカ美術が生みだされ、その美術にアメリカ的な性格が求められ、さらには美術がアメリカ的な性格を広めるために機能してもいったのである。ヨーロッパとは異なるアメリカ的な美術とは何か、アメリカ的な表現とは何か。こうした問題が、独立以降には喫緊の課題として考えられ、画家や彫刻家たちは、これらの問題への答えを求めながら制作にはげみ、肖像画、風景画、歴史画といったさまざまなジャンルで、新たに形成されつつある社会とも手を組みながら「アメリカ的なもの」の創出を試みていったその過程を検証し、アメリカ美術の精華を探る!
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