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「このままでは警察国家が復活しかねない、市民はとにかく自衛するしかない」北海道警の方面本部長を務め、2004年に「警察幹部の裏金」を告発した著者が危惧するのは、警察の捜査権限が拡大しつつあること。治安維持という錦の御旗のもと、刑事訴訟法改正で司法取引の導入、通信傍受対象の拡大が進み、新しい科学捜査が次々導入される。だが法律に照らすと、あまりにも「グレーゾーン」が多いのが警察捜査の正体だ。
「このままでは大警察国家が復活しかねない、市民はとにかく自衛するしかない」
北海道警の方面本部長を務め、警視長で退官、2004年に「道警の裏金」の存在を告発した著者が、今危惧するのは、警察の捜査権限がなし崩し的に拡大しつつあることだ。
「検挙率アップ」「治安維持」という錦の御旗のもと、刑事訴訟法の改正で「司法取引の導入」「通信傍受対象の拡大」が着々と進み、防犯カメラ映像の活用、DNA捜査など、新しい科学捜査が次々導入される。
だが、刑事訴訟法などの法律に照らすと、あまりにも「グレーゾーン」が広がっているのが現在の警察捜査の正体なのだ。
警察組織に自浄作用がなく、チェック機能も働いていない現状では、「警察国家」が誕生しかねない危険もはらんでいる。
本書は、まず、警察の犯罪捜査をめぐる法律を徹底的に点検、幹部が増加し捜査能力が落ちている警察組織を検証する。心ある警察官と、平穏な生活を送り冤罪に巻き込まれたくない市民のための必読書。同時に警察の健全化、民主化、透明化をライフワークとする元警察幹部の集大成となる1冊である。
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