本書の大きな特徴は、ポストコロニアル史観に立った「台湾新文学の時期区分」をもとに論述していることである。日本統治時代「植民地時期」(一八九五~一九四五)、戦後の国民党支配の時代「再植民地時期(一九四五~一九八七)」、そして戒厳令解除後「ポストコロニアル時期(一九八七年~現在まで)」の三段階である。この区分のなかで、台湾の新文学の複雑な発展状況がダイナミックに語られている。本書は、台湾新文学を知るうえで必読の書である。下巻巻末には、訳者による詳しい「解説」と「日本における台湾文学出版目録(1954年~2015年)」、「人名・事項・書名索引」を収録する。
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