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《超絶技巧練習曲》はF.リストによる12の練習曲。完成は1851年だが、その起源は1826年の《48の練習曲》(実際には12曲しか出版されなかった)にさかのぼり、1837年の《大練習曲》を経てようやく完成された。「ヴィルトゥオーソ練習曲」というタイトルが計画されていたようにどれも難曲だが、第4番〈マゼッパ〉をはじめ名曲揃い。リストを代表するピアノ作品となっている。《大練習曲》から《超絶技巧練習曲》への改訂は、ピアノ書法の新しい形態に重点を移すもので、ピアノ製造や楽器の音量拡大という進歩を目の前にして、リストの奮闘は響きの改善に向けられていた。またこの改訂は、広い範囲におよぶ部分の削除あるいは新たな創作を含んでおり、複数の交響作品の創作を通して高度な作曲レヴェルに達していたリストの展開の手法が見て取れる。これらの作業方法は、補遺に収録された《大練習曲》第2番、第7番と比較することで具体的にあとづけすることができる。
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