取り寄せ不可
ラヴェル自身が「ピアノとヴァイオリンという本質的に相容れない楽器であるがゆえに、ふたつの楽器が独立を強いられ、対比を通じてお互いの均衡をはかるどころかまさにその相容れない面をそこで強調している」と言うほど、それぞれの楽器の線としての動きが際立った作品である。しかしその独立への心配りが思いがけぬ響きの結合も生み、ヴァイオリン・ソナタの傑作として確固たる地位を確立している。第2楽章のブルースを頂点として曲全体を通してジャズへの関心が強くうかがえ、3楽章の息つく暇もないヴァイオリンの無窮動はまさに超絶技巧の見せ場。プーレ氏によるフィンガリングやボウイングは、音楽的表現の可能性をとことん追求し、弦やポジションの選択、指づかいと細部にまで気を配ったもの。またピアノ・パートには作曲家でもある川島氏ならではのアナリーゼを大事にしつつ弾きやすいよう考えられたフィンガリングやアドヴァイスが付されている。
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