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トレルチ(1865-1923)は26歳でゲッティンゲンにて教授資格を取得以来,時代を代表する神学者,歴史家としてキリスト教神学,宗教哲学,歴史哲学,宗教社会学など多領域にわたり多くの業績を残した。
本書は世紀転換期から1910年代前半のドイツ・プロテスタンティズムの状況とそこでのトレルチの位置づけ,さらに第一次世界大戦の勃発と敗戦,ドイツ帝国の終焉とヴァイマール共和国の成立という波乱の時代の中で格闘する彼の思索と時代診断に関わる「歴史的思考」の意味を中心に考察する。
彼は「歴史的に物事を考える」ことを重視し,「歴史的思考」の探求こそが望ましい共同体を形成する基盤であり,危機に瀕している人格性を救出し,規範的価値を獲得する手段であることを明らかにした。
トレルチは弁証法神学が盛んな中で「挫折した神学者」として正当に評価されてこなかったが,1981年のエルンスト・トレルチ協会の設立を機に「トレルチ・ルネサンス」とも呼ばれる再評価がなされ,膨大な実証的・主題的研究が展開した。しかし全体にわたる考察は乏しく,本書はトレルチ思想の全体像を一貫した新たな視点から探究した意欲的な試みである。
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