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失敗作と酷評される『東京暮色』こそ傑作であり、小津安二郎の本心が秘められている。戦前、モダニズムの洗礼を受け、戦後も一貫してその価値観で作品を作り続けたかに見える小津安二郎に隠された「悔恨」と揺らぎを、作品から掬いあげ、新しい小津像を描き出す異色の評論。『黒澤明の十字架』の補遺を通し、巨匠ニ人の戦争との関わりを鮮やかに対比した比較論考を付す。
〈主な内容〉
1 はじめに 失敗作『東京暮色』の評価
2 『東京暮色』という映画
3 戦後世代の出現
4 戦後の小津は、なぜ延々と娘を嫁がせる話を作っていたのだろうか
5 震災からの帝都復興とモダン・ガールの時代
6 劇『思ひ出を売る男』と昭和初期の青春
7 エロ・グロ・ナンセンス時代と『非常線の女』
8 『太陽族映画』の時代
9 小津の悔恨とはなにか 『東京暮色』以後の軌跡
10 『東京暮色』の喜久子という女性
11 小津安二郎の本当の「遺作」はどれか
付章 比較映画論―小津と黒澤=エバラの二人と戦争
1 『黒澤明の十字架』の要旨
2 出版後の反響
3 『黒澤明の十字架』の出版後に新たに分かったこと
4 黒澤明の徴兵検査の時のこと
5 『虎の尾を踏む男達』の製作時期と幻の映画『荒姫様』の二役
6 兄・須田貞明の死と、その面影の行方
7 黒澤勇氏の解雇事件と映画『悪い奴ほどよく眠る』
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