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シュライアマハー(1768-1834)は神学者,説教者,プラトンの翻訳家として多方面で活躍しながら,処女作の『宗教論』により鮮烈な感銘を与えた。それは自然理性や道徳性に還元できない宗教の独自性を弁証して,啓蒙主義的宗教観に訣別し,プロテスタント神学を方向づけるとともにドイツ・ロマン主義の宗教観を象徴した。
そのような背景のなかで彼の主著である『信仰論』(1821-22)が刊行されるや各方面からさまざまな批判が寄せられた。著者は本書の改訂に着手できないなか,多くの批判に応えるため二通の公開書簡を発表した。本書はその書簡の翻訳と注解である。第1版と第2版(1830-31)の異同も含めて,著者の意図を正確に理解するうえでも第一級の資料である。名だたる神学者たちが寄せた各種の論評に対して,誤解を糺し,あるいは鋭く反論するなど興味深い議論が展開される。なかでもシュライアマハーの教義学概念の特質と妥当性,敬虔ないし直接的自己意識と絶対依存の感情,そしてキリスト教信仰と近代的学問性の問題など,主要な課題について示唆に富む見解が示される。
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