孤独な放火魔

文春文庫

孤独な放火魔

取り寄せ不可

出版社
文藝春秋
著者名
夏樹静子
価格
737円(本体670円+税)
発行年月
2015年7月
判型
文庫
ISBN
9784167904036

司法への造詣も深いミステリの泰斗が、裁判員裁判を描く。

悩む裁判員と新人裁判官の姿がリアルに描かれる、手に汗握るリーガル・サスペンス。



すぐに解決を見るかと思われた放火事件。

裁判員裁判では放火の事実は争われず、動機が怨恨によるものか衝動的なものであったかが争点となった。

新人裁判官の久保珠実はこれが六度目の裁判員裁判。その中でも一番簡単そう――しかし、いつか裁判長に言われた「裁判は最後まで、何が起こるかわかりませんよ」ということばが心に浮かぶ。

裁判二日目、思いもよらぬ証言で、裁判は予想外の方向へ。

選ばれた六人の裁判員、そして珠実ら裁判官は議論し、悩む。



表題作「孤独な放火魔」のほか、夫を死亡させた主婦とDVの有無をめぐる「DVのゆくえ」、夫の愛人が産んだ子に虐待の跡を見つけ、子を守るために愛人を殺害した妻の動機を争う「二人の母」の三篇収録。

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