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日本一有名な文学賞「芥川賞」。今年、創設80年を迎える芥川賞ですが、1935(昭和10)年に行われた第1回芥川賞にノミネートされたものの、落選した小説家は次のうち、誰でしょう?
a.川端康成 b.芥川龍之介 c.菊池寛 d.太宰治
答えは最後に記しますが、この小説家は自分を落とした選考委員を逆恨み。「刺す!」とまで言い放って大事件に発展した前科を持ってしまいました。
あるいは最近では「都知事閣下のために(芥川賞を)もらっといてやる」発言で話題になった田中慎弥、史上最年少受賞で日本中を熱狂させた綿矢りさ、金原ひとみの受賞劇も記憶に新しいでしょうか。
普段は小説を読まないけれど「芥川賞受賞作が掲載される月刊『文藝春秋』だけは読む」という人も多いのですが、どうして芥川賞は文学の世界にとどまらず、社会的な事件にもなるのか。その秘密は、謎のベールに包まれたままの「選考会」に隠れています。
石原慎太郎『太陽の季節』、大江健三郎『飼育』など日本文学の名作から、文壇の大御所たちの大ヒンシュクを買った問題作まで、歴代の受賞作を生んだ現場ではどんな議論がなされたのか。ヒントは選考委員が書き残した1400以上の「選評」にありました。
「該当作なし!」連発の開高健、三島由紀夫の美しい選評――、半藤一利が語った「司会者の苦しみ」。
全選評を完全読破した記者が、ついに謎を明かします。
注目の芥川賞選考会。本書を片手に、選考会という「密室」で起きる事件に要注目です。(答えはd。事件の詳細は本書で)
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