黒澤明樹海の迷宮

黒澤明樹海の迷宮

取り寄せ不可

出版社
小学館
著者名
野上照代 , ヴラジーミル・ニコラエヴィッチ・ヴァシーリエフ , 笹井隆男
価格
4,730円(本体4,300円+税)
発行年月
2015年6月
判型
A5
ISBN
9784093884259

黒澤のソ連映画『デルス・ウザーラ』の全貌

公開40周年を迎える、名匠・黒澤明のアカデミー外国語映画賞受賞作『デルス・ウザーラ』。巨匠初の外国映画(ソ連)にして、壮年期から晩年の円熟期への創作の画期ともなった作品です。自然人デルスを通して、文明社会の奢りを告発し自然との共生を謳う極めて今日的なこの作品は、しかしこれまで正当な研究・評価の対象となることはありませんでした。謎に包まれたこの作品の深部に切り込んでいくのが本書です。黒澤明研究史上、初めて公開される盟友・野上照代氏の撮影日誌、ソ連側助監督・ヴァシーリエフ氏による現場記録、関係者へのインタビューをもとに、過酷な撮影現場と苦悩する黒澤の姿が赤裸々に描かれていきます。ソ連からの帰国時に、自力歩行も困難なほど消耗した過酷な撮影を経てなお「創るということは素晴らしい」と自ら語った、映画製作の“天国と地獄”が余すことなく描かれた、従来の黒澤明研究と一線を画する濃厚なドキュメンタリーです。またこれも初公開となる幻の完成シナリオも収録します。基調原稿として池澤夏樹氏による特別寄稿のほか、フランシス・コッポラ監督、主演のユーリー・ソローミン氏のコメントも掲載いたします。


【編集担当からのおすすめ情報】
黒澤明の映画創作に関する書籍は多数ありますが、どれも評論家や研究者など、映画現場以外の著者によって書かれたものでした。本書は、黒澤監督の映画撮影の現場に生涯よりそった野上照代氏が初めて公開する撮影日誌と、ソ連側助監督の精細な記録から再現された、超一級の史料価値を持つドキュメンタリーです。巨匠・黒澤の撮影現場の実態が生々しいまでに描かれ、人間として苦悩する姿には従来の黒澤明観を覆すインパクトがあります。本書を経験しなくては、もはや黒澤映画は語れません。

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