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2014年9月。世界中に大きな衝撃が走りました。
そうです。今もみなさんの記憶に新しいことと思いますが、アメリカ・ニューヨーク郊外のUSTAナショナル・
テニス・センターで行われた全米オープンテニス大会で、日本人の錦織圭選手が、準優勝という快挙を達成しました。
錦織選手は間違いなく不世出の天才と言えますが、その努力や、ご両親をはじめとする関係者の方々の
並々ならぬ献身のたまものがこの結果を生んだのは、間違いありません。
すでにお気づきの方もいると思いますが、実は錦織選手のテニスは、今までのテニスの大きな流れとは
異なるプレイスタイルやテクニックを持っています。その源流は、1990年代の終わり頃までさかのぼります。
今から10年ほど前、錦織選手が12歳だった時から指導を受けたのが、新世代のテニスの源流と
なるテニススタイルでした。
それは10年以上の歳月を経て、錦織選手自身のスタイルに変貌を遂げています。
しかし、そのスタイルが彼の基板となっていることは、プレイを見ればよくわかります。
彼が学んだテニススタイルは、それまでのテニスとは発想が異なり、「日本人が世界の舞台でどうしたら
勝つことができるのか」をテーマに、現在、世界のトップで活躍している欧米の選手と日本人選手を、
身体、環境、民族性などの違いから分析し、主に身長の高さや筋力的な力などの、不利な部分は真摯に
受け止めながら、有利な部分を利用して勝利を得ようとするテニスでした。
それは、今までのテニスとは異なるところも多く、初めは受け入れられないものでした。
また、今でも主流でないことには間違いなく、一般的なテニススクールなどでは、受け入れてもらえない方法かもしれません。
それでも、錦織選手の大活躍もあり、少しずつではありますが、世界中から注目されつつあります。
この本では、およそ10年前に彼が学んだ、新時代のテニススタイルの基本的な考え方やプレイスタイル
を源流に、脳や人体メカニズム、テニス物理などを取り入れた、「脳で勝つテニス」=「新世代テニス」の
考え方や方法の基本的な部分を、できるだけ簡単に解説します。(「はじめに」より抜粋)
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