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文芸批評家として活躍する一方、アメリカが作った戦後憲法や日本の言語空間を鋭く批判し続けた江藤淳による、『閉ざされた言語空間』とならぶ「日本戦後論」の代表作。
全共闘運動や三島由紀夫の自決事件など、遊戯性と虚構性の域を出ない戦後日本の政治運動を「ごっこ」と名指し、公的なものが存在しない日本を批判した「『ごっこ』の世界が終ったとき」(1970年)。また、検閲により一切の批判を封じられ成立した日本国憲法の成立過程を、米国公文書館の史料等を基に検証し、憲法批判がタブー視される時勢のなか、「押しつけ」憲法だと鋭く批判した「一九四六年憲法――その拘束」(1980年)。
占領期から主権回復を果たした日本国内において、アメリカの影響下から脱却できない日本の「言語空間」の問題点を問う、1960年から1980年に発表された6本の論文を収録する評論集。
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