帳簿の世界史

帳簿の世界史

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出版社
文藝春秋
著者名
ジェイコブ・ソール , 村井章子
価格
2,145円(本体1,950円+税)
発行年月
2015年4月
判型
B6
ISBN
9784163902463

「権力とは財布を握っていることである」

アダム・スミス、カール・マルクス、マックス・ウェーバー……。
彼らが口を揃えて主張していた「帳簿」の力とは、一体何なのか。

これまでの歴史家たちが見逃してきた「帳簿の世界史」を、
会計と歴史のプロフェッショナルが初めて紐解く。

・なぜスペイン帝国は栄え、没落したのか。
・なぜフランス革命は起きたのか。
・なぜアメリカ独立は成功したのか。
・なぜ日本は急速に列強へ追いつくことができたのか。

その歴史の裏には全て、帳簿を駆使する会計士たちがいた!

【目次】

■序 章 ルイ一六世はなぜ断頭台へ送られたのか

■第1章 帳簿はいかにして生まれたのか
奴隷が帳簿係を務めたアテネ、ハンムラビ法典で会計原則が定められていたバビロニア、歴代の皇帝が帳簿を公開したローマ帝国。だが古代の会計は不正に満ちていた。それはいかに進化し、複式簿記の発明へ至ったのか。

■第2章 イタリア商人の「富と罰」
教会法で金貸業が禁じられていた一四世紀のイタリアでは、商人と銀行家は常に罪の意識に苛まれていた。だが、最後の審判を恐れるその信仰心こそが、会計を発展させたのだ。彼らの秘密帳簿は、それを示している。

■第3章 新プラトン主義に敗れたメディチ家
ルネサンス期のフィレンツェを支配していたメディチ家。ヨーロッパ最大の富豪を支えた会計技術は、なぜ一世代で失われてしまったのか。その謎を解く鍵は、新プラトン主義によるエリート思想の流行にあった。

■第4章 「太陽の沈まぬ国」が沈むとき
一六世紀になっても会計への偏見は根強かった。だが、スペインは赤字続きの植民地を前に、遂に会計改革に乗り出す。重責を担ったフェリペ二世だったが、オランダの反乱・無敵艦隊の敗北など、更なる悪夢が彼を襲う。

■第5章 オランダ黄金時代を作った複式簿記
東インド会社を中心とした世界貿易で途方もない富を得たオランダ。その繁栄の秘密は、複式簿記にあった。国の統治者が史上初めて複式簿記を学び、それを政権運営に取り入れることができたのは、一体なぜなのか。

■第6章 ブルボン朝最盛期を築いた冷酷な会計顧問
ヴェルサイユ宮殿を建設したルイ一四世を支えたのは、会計顧問のコルベールだった。財政再建に奮闘したその手腕はアダム・スミスにも称賛されたが、同時に彼は会計の力で政敵を容赦なく破滅へと追い込んだ。

■第7章 英国首相ウォルポールの裏金工作
スペイン継承戦争の巨額債務や南海泡沫事件など、イギリスの財政危機を何度も救ったウォルポール。だが彼の権力と財産は、国家財政の秘密主義なくしては得られず、その長期政権も裏金工作によって支えられていた。

■第8章 名門ウェッジウッドを生んだ帳簿分析
イギリス史上最も成功した陶磁器

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