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西ヨーロッパの形成と発展を論じた『中世の形成』,中世の教会と社会との関係を叙述した『西欧中世の社会と教会』,さらに8世紀から15世紀に至るヨーロッパのイスラム理解に関する『ヨーロッパとイスラム世界』など,ヨーロッパの中世史研究を代表するR.W.サザーン(1912-2001)が,半世紀以上にわたるアンセルムス研究を集大成した画期的作品である。
『アンセルムス伝』を執筆した弟子のエアドメルスをはじめ,祈りと瞑想の修道生活を共にした親密な友人たちに囲まれて生きたアンセルムス(1033-1109)という希有な人格の肖像を,文学的な香りを湛えて見事に描いた歴史叙述の典型的作品である。修道士,神学者,大司教としてだけではない「ひとりの人間」として彼を理解するためには,教会の政治やこの世の政治に対する態度ばかりでなく,彼の「祈?」と「瞑想」,自由と贖罪に関する正確な認識が必要となる。
著者サザーンは主要な著作のみならず多岐にわたる書簡群を考察することにより,友愛に関する彼の理想と実践,修道生活の内部あるいはその境界にいる人々との関係,そして宗教的理想への変わらぬ情熱を,11世紀の移り変わる風景の中で捉えている。時代を越えてアンセルムスと読者を結びつける必読の書。
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