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インド国民会議派率いる統一進歩連合(UPA)政権の任期満了に従い、2014年4月7日から5月12日にかけて10回に分けて連邦下院選挙が行われた。連邦下院の定数は545議席であるが、そのうち2名は大統領によってアングロ・インディアン・コミュニティから選出されるため、543 議席が選挙によって選ばれる。5月16日に一斉開票された選挙結果は会議派の歴史的な惨敗、インド人民党(BJP)の大勝に終わった。BJPは首相候補としてグジャラート州首相であったナレンドラ・モディを前面にたて、国民民主連合(NDA)の枠組みを維持しつつ選挙戦を戦い、はじめて単独過半数の議席を確保した。会議派は 19.3%の得票率で 44 議席を得るにとどまったが、それに対してBJPは 31.0%の得票率で 282 議席を獲得した。会議派とBJPの得票率の比率が1対1.61なのに対して獲得議席が1対6.41であるのは小選挙区制の影響である。単独過半数政権が出現したのは1984年に会議派が大勝したとき以来である。本研究報告は第16次連邦下院選挙がこのようなドラスティックな結果となった要因、および、その背景にある近年の社会変動の様相を分析し、さらに、新政権の方向性を探ることを目標としている。
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