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今日の遺伝学の急速な発展や生物医科学の進歩など科学と科学技術の全能的ともいえる圧倒的な影響下で,人々の生命や営みの場は深刻な問題に直面している。本書はこの複雑な問いと困難を解決するために存在論的人格主義の立場から応えようとするものである。
著者は古典社会以来の施善の原則「殺すなかれ」が支配するヒポクラテスの思想から,ヒュームの倫理的自由主義における「自律の自由」にいたる歴史を辿りつつ,生命倫理学を「合理的認識論の立場より,生物学の知識と諸価値の体系的知識とを結び付ける新たな学問」と捉えて,生物学的,医学的データの記述に基づき,医療・介護の正当性を合理的に検討する。
実験科学,哲学的人間学,規範倫理学の視点からの明確な認識論と方法論によって,生命,人格と身体,生命倫理学の原則,生命倫理学と医学,そして生命倫理委員会の意義と世界の実情などの基本テーマを扱った体系的概説である。わが国の学界では米国の個人主義生命倫理学が優勢だが,医療・看護専門職の間では日常の臨床実務で人格主義生命倫理学が活用されている。スペイン語,ポルトガル語,フランス語,英語,ロシア語,アラビア語などに翻訳され世界的評価をえている本書は,研究,教育や医療現場の必携書となろう。
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