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ハイデガーは2500年以上にわたる古代から現代までの多くの哲学者と対話することにより,独自の思想圏を形成してきた。そこでのテクスト解釈は主著『存在と時間』へと収斂していくが,そこで解決しえなかった課題をさらに展開するために,新たな対話と解釈が試みられ,ハイデガーの思索に独特な相貌を与えていく。
著者はハイデガーが読み込んだ,前ソクラテス期の哲学者(始源への遡行)から中世のスコラ学・アウグスティヌス(超越論的思考),そして近世のライプニッツ(振動と分散),カント(中間領域としての人間),ヘーゲル(媒介の論理とその彼方),さらにはフンボルトのドイツ人文主義(媒介としての言語)やニーチェ(地平と遠近法,修辞学・解釈学・文献学)にいたる多くのテクスト解読の現場に降り立って,ハイデガーがどのように原テクストを読み替えて自己の思想の中に取り入れていったのかを,原テキストとの差異とともに考察し,ハイデガー思想誕生の瞬間を解明した画期的な業績である。
ハイデガーの主題である,思考の起源への遡行,存在論史の解体,哲学史の再構成という多様な問題群が交叉して表出する叙述は,読者を新たな理解へと導くだろう。
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