自然科学の基礎としての物理学

自然科学の基礎としての物理学

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出版社
学術図書出版社
著者名
原康夫
価格
2,090円(本体1,900円+税)
発行年月
2014年10月
判型
B5
ISBN
9784780602005

大学で理系の幅広い分野で学ぶ際の基礎になる物理学として,力と運動,エネルギーと熱,波動,電磁気,原子,原子核,宇宙などの幅広い対象の物理学を基礎から平易に記述した.
 高校で物理をあまり学習しなかった読者や学習したが十分に理解できなかった読者も念頭に,物理学では自然現象をこういう見方で把握して,まず定性的に理解し,その上でこのように定量的に取り扱うのだということが理解できるよう工夫し,努力した.高校物理を十分に学んだと考えている読者も,新しい見方で物理学を理解できると期待する.
 物理学が難しいといわれる大きな理由の1つは,いろいろな記号で表された多くの変数の出てくる式に出会うことです.これは自然現象を数量的に取り扱う物理学では,数式を使うと自然法則を簡単明瞭に表せるためです.本書では記号で表された数式の横に日本語の式も記載して,数式は日本語で表した文章の簡潔な表記であることを体験できるようにした.
 また,数式の使用を最小限にして,グラフ,図,日常体験する例などを多く使用して,物理学を直観的に理解できるよう最大限の努力を払い,物理学を理解するとともに,日常体験する身のまわりの現象を科学的に考え理解する能力と数理的処理能力を養えるよう配慮した.
 物理学がなじめないといわれるもう1つの理由は,数式を解くことになじめないことです.そこで,
(1) 数式の物理的な意味を説明するとともに,数式を解く際には,計算の途中を省略しない.
(2) 微分計算と積分計算は原則として行わないが,導関数の記号と定積分の記号は文章で説明された計算手順を表す記号として使用する.
(3) 微分と積分の平易で簡潔な解説および導関数(微分)を含む方程式である微分方程式としての放物運動と単振動の運動方程式の丁寧な解き方を付録に示す.
(4) ラジアンと三角関数と指数関数は本文では使用せず,ラジアンと三角関数の簡潔な解説を付録Cで行う.
などの方針で執筆した.
 上記以外の本書の特徴は,
(1) 各節の最初にその節の学習目標を具体的に示した.
(2) 物理現象を特徴づける概念である物理量および物理量の関係を表す法則を丁寧に説明した.
(3) 例と例題を使って,物理量の理解および物理法則の適用法の理解を助けるようにした.
(4) 多くの演習問題とその詳しい解答を付して,理解が深まるようにした.
(5) 親しみやすく,取り付きやすいように,フルカラー印刷にした.
(6) 内容をわかり易くするために,次のように色を使用した.
 1.位置,力,速度,加速度などを別の色の矢印で表す.
 2.重要な結論や定義などは青色で印刷する.
 3.重要な式は黄色で印刷する.
 (7) 多くのカラー写真を掲載した.
 物理学は自然科学の基礎的な学問なので,高度の科学技術に基づく現代社会で活躍するには,物理学の基礎知識および物理学的なものの見方と考え方を身につけることが不可欠です.

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