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応仁の乱では京都の治安を護り、地元・周防では大内文化の礎を築いた、伝文武両道で知られた伝説の武将の実像に迫る長編歴史小説
「細川勝元は将軍の命令を以て武田、小早川、毛利を動かし、わが大内の東西条の地を奪おうとしたが失敗した。将軍の沙汰で四国、中国の将兵に号令し、河野氏の伊予国を侵略しようとしたが、我らの反撃で潰えた。今度は将軍命で東軍二十四ヵ国の十四万を擁して、西軍山名宗全二十ヵ国の八万を討つ策じゃ。幕府と禁裏御所を護る名目で、刃向かう者はすべて朝敵と決めつけ、葬り去ろうとしている。細川勝元がこの世におる限り、将軍の御教書を楯にして、わが大内の東西条の地を必ず盗りに来る。東西条を護るには、細川勝元を討ち取るしかあるまい。皆の命を私にくれよ。されば、必ず勝元を討ち取る」
政弘が沙汰すると、「細川打倒! 勝元打倒!」の声が山並みにこだました。
(第二章 応仁の乱「大内政弘決起――五百艘東上」)
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