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バルザックの『人間喜劇』には,物欲と虚栄,出世欲と情欲,青春の希望と愛,信仰と献身など,およそ人間にかかわるすべてが描かれている。そこに語られている絢爛たる物語の数々は,「西欧の千一夜物語」というべく,また近代市民社会そのものの栄光と悲惨の物語でもある。だが描かれているものは,栄光よりもむしろ悲惨なのであって,バルザックは,「近代」というものがいかに空しく危険かということを描いたのである。この膨大な作品は,一人の天才の苦痛に満ちた生涯の代価として後世に残されたものだ。
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