いなくなれ、群青
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ぼく。彼女。島。謎。心を穿つ青春ミステリ。11月19日午前6時42分、僕は彼女に再会した。誰よりも真っ直ぐで、正しく、凛々しい少女、真辺由宇。あるはずのない出会いは、安定していた僕の高校生活を一変させる。奇妙な島。連続落書き事件。そこに秘められた謎……。僕はどうして、ここにいるのか。彼女はなぜ、ここに来たのか。やがて明かされる真相は、僕らの青春に残酷な現実を突きつける。「階段島」シリーズ、開幕。
商品レビュー
- 評価
- ★★★★★
- 公開日
- 2021年6月2日
【一番心に残った場面、言葉、】そこがどんな楽園でも、満ち足りた場所でも、停滞していると幸せとは呼べない。
この物語は、完全なファンタジーです。主人公たちは捨てられた人たちの島に呼び込まれ、再開を果たします。しかし、ただワクワクするだけの物語ではありません。正義とはなにか。自分とはなにか。生きる上で大切なことを、主人公たちと一緒に熟考できます。河野裕さんによる、知的で、哲学的で、なんといっても美しい文章も最大の魅力のひとつです。何度でも帰ってきたくなるような中毒性があります。
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